AIで生成したイラストを販売する人が増えてきて、ジャンルごとの需要やトレンドが気になる人も多いと思います。
自分も最初に販売を始めたとき、正直「どんな絵なら売れるのか？」という疑問で頭がいっぱいでした。
実際に試してみると、意外なジャンルで人気があったり、逆に「これは鉄板だろう」と思って描いたものがまったく売れなかったりと、現場感覚を知らないと分からないことが多いです。
ここでは最新の需要とジャンルを整理しつつ、自分の体験や周囲の事例を交えながらまとめていきます。
キャラクター系AIイラストの需要とトレンド
キャラクターを題材にしたAIイラストは、販売市場の中でも特に大きな需要を占めています。
人の目を引くのはやはり「キャラクターの魅力」で、ストーリーや設定を持たなくても、見た瞬間に「この子を使いたい」と思わせるだけの力があります。
特にVTuber風の立ち絵やゲームに登場しそうなキャラクターデザインは、実用的かつファン心理をくすぐるため、安定して売れやすいジャンルです。
自分が最初に試したのも、RPG風の立ち絵をイメージした完全オリジナルのキャラクターでした。
派手すぎないデザインでしたが、販売開始から数日で購入者が現れたときは驚きました。
購入者の話を聞いてみると、配信活動を始めたばかりで「とりあえずアイコンや立ち絵に使えるものを探していた」とのこと。
つまり、必ずしも有名な版権に寄せる必要はなく、むしろ「誰も使っていないキャラ」に価値を感じて買う人が多いということです。
AIだからこそ量産できる強みを生かし、オリジナリティを少し盛り込むだけで売れ筋に化ける可能性があります。
SNSアイコンや配信用イラスト
SNSの普及とともに、アイコンや配信用イラストの需要は年々高まっています。
特に配信者やインフルエンサーにとって、最初の印象を決めるアイコンは非常に重要で、「かわいい」「かっこいい」「親しみやすい」といった要素を求める声が多いです。
AIで生成されたイラストは、こうした要望に素早く応えられるため、自然と需要が集まっています。
自分の周囲でも、AIイラストを使ってアイコン販売に特化したショップを運営している人がいます。
最初は数百円の低価格で提供していたのですが、次第にリピーターが増え、今では月に数万円の安定収入になっていると話していました。
その人の工夫は「流行を意識した衣装や髪型を取り入れること」で、例えば韓国ファッション風のコーディネートや、季節感のあるデザインを意識すると、目に留まる確率が格段に上がったそうです。
また、TikTokやYouTube配信に使うために購入する人も増えていて、「動画のサムネイルや背景にも使いたいからまとめてほしい」というリクエストも出てきています。
つまり、単なるアイコン需要にとどまらず、「自分の活動を象徴するビジュアル」としてAIキャラクターを求める流れが強まっているのです。
VTuberやゲームキャラ風デザイン
VTuber市場は依然として盛り上がっており、その需要はAIイラスト販売にも直結しています。
配信活動を始める人にとって、最初のハードルは「キャラクターをどう用意するか」です。
本格的にLive2Dモデリングを依頼すると高額ですが、まずは立ち絵だけでもあれば活動を始められるというケースが多いため、AIキャラの需要が発生しています。
自分も「和服を着たVTuber風キャラクター」を出品したことがあります。
個人的には「和服は渋すぎて売れないのでは？」と思っていたのですが、出品から2日後に購入がありました。
理由を聞いてみると、「和服姿のキャラで配信したかったが、オリジナルで描いてもらうと高額なので、ちょうど良かった」とのこと。
ここから感じたのは、AIイラスト販売には「手頃な価格で、ありそうでなかったデザインを提供する」という強みがあるという点です。
さらにゲームキャラクター風のデザインも安定して需要があります。
特にRPGやファンタジーを思わせる衣装や武器を持ったキャラは人気があり、ユーザーは「自作ゲームに使いたい」「TRPGのキャラクターとして欲しい」といった理由で購入しています。
実際に知り合いのクリエイターは、AIで生成したキャラクターをベースにして個人ゲーム開発者に提供し、複数回の取引につながったと話していました。
かわいい系キャラクターの人気
かわいい系のAIキャラクターは、アイコンや配信用に特に強い需要があります。
丸みのある輪郭や大きな瞳、パステルカラーの配色などが定番で、見た瞬間に安心感や親しみを抱かせるのが特徴です。
自分も最初に出したキャラは、猫耳をつけたシンプルなかわいい系だったのですが、思っていた以上に反応がありました。
購入者からは「SNSアイコンに使いたかった」「初めての配信に合わせてキャラを探していた」といった声を聞きました。
かわいいキャラクターはジャンルを選ばず、ファッションや髪型を季節ごとに変えるだけで需要が続く点も魅力だと感じます。
ダーク系やミステリアスなキャラクター
一方で、暗めの雰囲気をまとったダーク系キャラクターも一定のファン層を獲得しています。
黒や赤を基調にした衣装、冷たい表情、ファンタジーの魔法使いのような要素が加わると一気に需要が広がります。
自分の体験で言えば、試しに作った「黒いマントをまとった剣士風キャラクター」が想定外に早く売れて驚きました。
購入者はTRPGのキャラクター用に探していたそうで、ダークな雰囲気が世界観に合っていたのだとか。
こうした層は数は少なくても熱量が高く、一度気に入るとリピーターになりやすい印象があります。
ミニキャラやデフォルメ系デザイン
さらに見逃せないのが、頭身を下げたミニキャラやデフォルメ系です。
二頭身や三頭身のイラストは、LINEスタンプやグッズ展開との相性がよく、イラスト単体というより「キャラクター商品」として求められる傾向があります。
実際に知り合いのクリエイターは、AIで生成したデフォルメキャラをベースにしてキーホルダー用デザインを依頼され、そこからグッズ販売の案件につながったと話していました。
SNSアイコンとしても「かわいくて親しみやすい」という理由で人気があり、通常の立ち絵とは違う層を取り込める点が強みです。
個性的な系統キャラクターの需要
最近では、王道のかわいい系やダーク系だけでなく、個性的な系統に需要が集まりつつあります。
例えば、サイバーパンク風の近未来キャラや、和服や鎧をまとった歴史風デザイン、さらにはストリートファッションを取り入れた現代的なキャラクターなど、特定の文化やジャンルを反映したデザインは独自性が出やすいです。
自分自身、和装キャラを試しに出品した際に、想像以上に早く購入された経験があります。
購入者は「和風VTuberとして活動したい」と話していて、想定外の用途で使われることもあるのだと実感しました。
キャラクター系AIイラストは、一見すると似たような需要が多いように見えて、掘り下げると細かな系統ごとに明確なターゲットが存在します。
かわいい系で幅広く売るのも良いですし、ダーク系や和装などで特定の層を狙うのも戦略の一つです。
実際に出品してみると意外なジャンルで手応えがあったりするので、試行錯誤しながら方向性を見極めるのが面白いところでしょう。
商用利用やデザイン需要があるAIイラスト
キャラクターに注目が集まりがちなAIイラスト市場ですが、実際には商用利用を目的とした購入もかなりの割合を占めています。
日常的に更新されるコンテンツや、目を引くデザインが必要な場面では、AIで生成されたイラストの「即戦力感」が重宝されているのでしょう。
自分も販売ページを眺めていると「これ、グッズにそのまま使えそうだな」と思う作品が結構あって、キャラ系とはまた違う市場があるのを実感します。
YouTubeやブログ向けの素材イラスト
YouTubeやブログは更新のスピードが命のようなところがあります。
そのため、クリエイターは「低コストで、すぐ使える素材」を常に探しています。
派手すぎるイラストよりも、伝えたいテーマを視聴者や読者に一瞬で理解させるような、シンプルで直感的な絵柄が好まれる傾向があります。
自分の周りでも、動画編集を仕事にしている知人が「毎回AIイラストを買うようになった」と話していました。
最初はフリー素材を探していたそうですが、オリジナリティのある画像が欲しくて、気に入った出品者から定期的に購入しているとのことです。
単価は1枚1000円前後が多いものの、量をこなすためリピーターになりやすく、安定した収入につながると感じました。
グッズ展開を意識したAIイラスト
Tシャツやポスター、トートバッグなどのグッズに展開するためにAIイラストを購入するケースも確実に増えています。
特にカフェの壁に飾れそうな抽象的なデザインや、ストリート系ファッションに馴染むようなグラフィックは人気があります。
自分も試しに「シンプルな幾何学模様のアート風イラスト」を出してみたところ、国内では反応が薄かったのに、海外ユーザーからすぐに購入されました。
調べると、海外のネットショップではAIイラストをポスター化して販売している事例がいくつもあり、日本よりも「商品としての実用性」を強く意識した需要があるようでした。
実際に届いたレビューには「部屋のインテリアにちょうど良かった」と書かれていて、なるほど日常空間の一部としてAIアートが溶け込み始めているのかもしれないと感じた瞬間でした。
商用利用を前提とした需要は、キャラクター系のように派手な注目を集めるわけではありませんが、継続性や安定感の面で強みがあります。
動画や記事は毎日更新され、雑貨やインテリアは日常に溶け込みます。
その背景を考えると、この領域はむしろ「息の長い市場」になっていくのではないかと感じています。
売れやすいジャンルと今後の可能性
AIイラスト市場はまだ発展途上ですが、売れやすいジャンルは少しずつ固定されつつあります。
ただ、面白いのは「自分ではニッチだと思っていたテーマ」が意外に人気を集めることがある点です。
実際、実験的に「レトロゲーム風のドット絵風AIイラスト」を作って出したら、思った以上に反応がありました。
つまり、流行を追いかけるだけでなく、自分なりに遊び心を出すことで新しい需要に当たる可能性があるということです。
売れる傾向が強いジャンル
現状で安定して売れているのは、やはりキャラクター系、配信・SNS向けイラスト、商用素材、そしてグッズ向けデザインです。
そこに「流行のエッセンス」を少し加えるとさらに売れやすくなるでしょう。
例えば、最近はAIで作った「韓国風のファッションをしたキャラクター」が人気で、SNSでもよく見かけます。
そうした時代の空気を取り入れると反応が変わってくるのを、自分も肌で感じています。
今後広がりそうな分野
今後は教育や学習系の分野でもAIイラストの需要が広がるかもしれません。
子ども向けの教材や、分かりやすい図解イラストなどは、AI生成の得意分野の一つです。
また、NFTやメタバースでの利用も見逃せません。
まだ実験段階の人が多いですが、AIイラストとブロックチェーンを組み合わせた新しい収益モデルが出てくる可能性があります。
自分も少し試しましたが、海外からの反応は悪くなく、未来の広がりを感じました。
まとめ
AIイラスト販売で売れるジャンルは、キャラクターや配信向け、商用素材、グッズ展開といった現実的な需要に支えられています。
ただ、そこに時代のトレンドや独自の工夫を加えることで、思いもよらないヒットにつながることもあります。
実際に販売していると、売れ筋が見える一方で、意外なテーマに火がつく瞬間に立ち会えるのも面白い部分です。
AIイラスト市場はまだ伸びしろが大きく、自分なりの切り口を持つことで一歩先をいけるのではないでしょうか。
コメント