AI技術の進化により、誰でも手軽に高品質なイラストを生成できる時代が到来しました。
最近では、SNSやブログでAIイラストを活用する人も増えていますが、「収益化できるの?」「どこに投稿すればいいの?」という疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
実際、AIイラストの収益化にはさまざまな制約があります。
一部のプラットフォームでは投稿すら禁止されているケースもあるため、注意が必要です。
この記事では、AIイラストの収益化が禁止されているサイトと、収益化が可能なおすすめ投稿サイトを詳しく解説していきます。
AIイラストの収益化が禁止されている主なサイト
まずは、AIイラストの投稿や収益化が禁止されている代表的なサイトについて触れておきます。
最近まで「創作活動の自由な発信の場」として知られていたpixiv系のサービスですが、AIイラストに関しては慎重な対応を取っているようです。
たとえばpixivFANBOXでは、AIで生成したイラストを投稿すること自体は可能でも、プロンプトや生成方法の詳細な開示が求められたり、場合によっては非公開にされることもあります。
Ci-enやFantiaも、AIイラストの商用利用に対して一定の制限を設けています。
特に問題となるのは、元となる画像データが既存の著作物に似ているケースで、著作権侵害に発展する可能性があるためです。
DLsiteに関しては、過去にAI作品が大量にアップロードされたことで一時期大きな議論になりました。
その結果、現在ではAI生成コンテンツに関しては審査が厳格になり、事実上の投稿制限がかかっています。
自分も以前、FantiaでAIイラストを試しにアップしてみたところ、ガイドラインに抵触しているとの通知が来て、投稿が削除された経験があります。
ルールに目を通さず勢いで投稿してしまったことを少し後悔しました。
AIイラストの収益化が可能なおすすめ投稿サイト
次に、AIイラストの収益化が許可されているプラットフォームを紹介します。
AIピクターズ
AIピクターズは、AIイラスト専用の投稿&収益化プラットフォームとして注目を集めています。
投稿するだけでポイントが溜まり、一定数になると換金できる仕組みです。
面白いのが、閲覧数や「いいね」の数に応じて報酬が変わる点です。
さらに、投げ銭機能もあるので、気に入ってくれた人から直接応援を受け取れるのも魅力です。
投稿作品が検索に引っかかりやすい設計になっていて、初めてでもアクセスを集めやすい印象がありました。
SNSとの連携もスムーズで、宣伝にも便利です。
Fantasfic
Fantasficは、クリエイターがAIイラストやストーリーコンテンツを投稿して販売できる海外系のサイトです。
日本語にも対応しているため、英語が苦手な人でも比較的安心して使えます。
個人的に良いと思ったのは、月額メンバーシップと単品販売の両方ができる点。
固定ファンがつけば、毎月安定した収入を見込むことができます。
投稿画面もシンプルで使いやすく、作品管理がしやすいと感じました。
登録初期には作品をどんどんアップして露出を高めるのがコツかもしれません。
自分は、テーマ別に作品をシリーズ化して、まとめて公開したところ、リピーターがつきやすくなりました。
BOOTH
BOOTHはpixivが運営しているにもかかわらず、AIイラストの販売については比較的寛容です。
これは少し不思議な感じもしますが、現時点ではガイドライン上問題なく取り扱えます。
自分はBOOTHでAIイラストのデジタル素材集を販売しており、定期的に売れています。
特に需要が高いのが「背景素材」や「表紙用イラスト」など、用途がはっきりしているものです。
pixivFACTORYと連携すれば、缶バッジやアクリルスタンドなどのグッズ販売にも応用できます。
販売ページのデザインも自由度が高く、ブランド感を出すことも可能です。
Amazon Kindle
AIイラストを電子書籍にして販売するという選択肢もあります。
Amazon Kindleなら、イラスト集や絵本などを簡単に出版できます。
最初にやったときは、Kindle Direct Publishing(KDP)の使い方に少し戸惑いましたが、慣れてしまえば問題ありませんでした。
AIで作ったビジュアルノベル風の作品を出したところ、思いのほか反応が良くて驚きました。
価格設定も自由で、売上の一部はロイヤリティとして自分の手元に入ってきます。
海外マーケットも狙えるので、グローバル展開を目指す人にもおすすめです。
Patreon
Patreonは、海外のクリエイター支援プラットフォームとして有名です。
AIイラストを使っている人も多く、むしろ歓迎される雰囲気すらあります。
このプラットフォームでは、月額支援型のビジネスモデルが中心で、支援者にだけ特別なコンテンツを提供することが可能です。
たとえば、AIイラストのメイキングや、生成プロンプトの公開などを特典として提供すると、マニアックなファンがついてくれやすいです。
為替の影響はあるものの、支援額がドル建てなので、タイミングによっては日本よりも高収益になる場合もあります。
AIイラストの収益化を始める際の注意点
AIイラストの収益化を目指すなら、いくつか気をつけるべきポイントがあります。
自分の経験をもとに、実感したことを共有します。
まずは著作権の問題です。AIツールで生成されたイラストでも、使われているデータセットに他人の著作物が含まれていた場合、トラブルになる可能性があります。
MidjourneyやStable Diffusionのようなツールを使う場合は、その利用規約をしっかり読みましょう。
次に、プラットフォームごとの利用規約を必ずチェックすること。
AIイラストを投稿できるかどうか、収益化しても問題ないか、細かい条件が異なるので、事前に確認しておくことが大切です。
あとは、品質と独自性です。
誰でも作れるAIイラストだからこそ、そこに自分なりの個性を加えることが必要です。
プロンプトに工夫を加えたり、後加工で仕上げたりすることで、他の作品との差別化ができます。
最後に大事なのは、継続すること。初めのうちはなかなか結果が出ないかもしれません。
でも、試行錯誤しながら続けていくうちに、少しずつファンが増えてきます。
AIイラストの収益化はまだ新しいジャンルで、正解が決まっているわけではありません。
だからこそ、自分なりのやり方を見つけて、楽しみながら挑戦していけたら素敵ですよね。
まとめ
以下に、AIイラストの収益化が「禁止」「グレー」「OK(おすすめ)」とされている主な投稿・販売サイトの一覧表をまとめました(2025年5月時点の情報に基づいています)。
ガイドラインの変更は頻繁に行われるため、収益化に利用する前に必ず公式サイトで最新の利用規約を確認してください。
AIイラストの収益化に関するサイト別一覧表
サイト名 | AIイラスト収益化の可否 | 補足・注意点 |
Pixiv | グレー(条件付き可) | R-18系や収益化作品に関しては慎重に扱う必要があります。ユーザー通報により非表示となるケースもあります。 |
BOOTH | OK(条件付き) | AI生成品を明記すれば販売可能。ただし著作権的に問題ある素材はNG。 |
Skeb | NG(禁止) | 明確に「AIイラストの依頼・納品は禁止」と規約に記載。AI利用が発覚するとアカウント凍結リスクあり。 |
FANBOX | グレー | pixiv連動のため、AIコンテンツへの反応が分かれる。AI明記で運用しているクリエイターも存在。 |
Ci-en | OK | 明確な禁止事項はなく、AI作品を公開・販売している例も多数。商用利用可能。 |
Fantia | OK(条件付き) | R-18含むAI作品の公開・販売も可能だが、ユーザーの反応には注意。作品区分を明確にすることが推奨される。 |
DeviantArt | OK(AI専用タグあり) | AIアートの投稿を推奨する枠もあり。ただしAIタグが必須。透明性が求められる。 |
ArtStation | OK(AI専用タグあり) | 初期は規制が厳しかったが、現在はAI用カテゴリも存在。ただしプロフェッショナル層からの批判は根強い。 |
Medibang | NG | ガイドラインで「AI作品の投稿は禁止」と明記。人力の創作を重視している。 |
ココナラ | グレー〜NG | AI作品の出品は禁止されていないが、購入者とのトラブルが多発している。AI使用は明記すべき。 |
nizima | OK(Live2D関連) | AIイラストでLive2Dモデルを作成・販売しているクリエイターが多数。公式から明確なNGは出ていない。 |
SUZURI | OK | オリジナルグッズ販売サイト。AI作品も多く登録されており、運営からの制限なし。 |
Canva | NG(商用不可) | AI生成画像(Magic Media等)は、商用利用には非対応と明記されている。 |
Stable Diffusion系 | OK(自己責任) | 自作モデルやLoRAを用いた場合は自由だが、著作権侵害に注意。公開範囲に配慮が必要。 |
AIイラストの収益化を目指す際は、各プラットフォームのポリシーやガイドラインを確認し、適切なサイトを選ぶことが重要です。
収益化が禁止されているサイトでは、AI生成作品の取り扱いに制限があるため、注意が必要です。
一方で、収益化が可能なサイトでは、さまざまな方法で収益を得ることができます。
自身の作品やスタイルに合ったプラットフォームを見つけ、AIイラストの世界での活躍を目指しましょう。
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